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音楽マンガのもにょもにょ


わたくし無類のマンガ好きでして。
古本新刊に限らず毎日2冊はコミックスを購入します。バカです。
いつかマンガ破産します。
なので最近は古本に抑えてるのですが、古本は安いから10冊とかまとめ買いしちゃうんだよねぇ。
バカです。いつかマンガ破産します。
わたしはマンガはかせになりたいんだ!「ねーちゃんこれどうだった?」なんて本見せられたら「それはグーですよ」とか二つ返事で返せるはかせになるんだ!
いや、そんなのはおいておいて。
最近どうしたもんかと思っているのは「音楽マンガ」
音楽マンガを読んでいるとモニョモニョするんです。
特にバンドもの。
ほら、マンガってストーリー上事件が起きてナンボでしょう。
取引先とトラブルが起きたサラリーマンマンガ、他校の番長と抗争を続けるヤンキーマンガ、悪の親玉が支配勢力を広げるファンタジーマンガ。
彼らは皆、それぞれのジャンルで日々攻防を繰り返し、時には主人公が勝ったり負けたりして物語が続いていくんです。
サラリーマンは仕事の成績で昇進し、ヤンキーはこぶしの強さで勝敗を決め、ファンタジー主人公は伝説のアイテムみつけたり悪の親玉を倒したりするっていう、それは非常に分かりやすい構造ですよ。そもそもが善と悪、味方と敵、クリアすべき課題というお話になり易い構造をしている。
しかし音楽マンガって?

主人公バンドの倒す敵は対バン相手?いや違うなぁ。
俺たちの歌で世界をうならせてやる!って、それはセールスの問題ではないかとか。
ライバルバンドとの勝敗はどこで決まるのかとか。相手より凄い音楽を演奏したという事実は一体何処で表現するのかとか。
例えば料理マンガなら舌と料理のブツがないと始まらないような気がするけれど、実際はレシピ本や雑誌が山のように出ているから料理作る過程をそのままマンガにしたってあまり違和感がない。一方音楽は、ハウツー本がある事にはあるけれど世間一般的に広く読まれているわけではない。更にオシャレ料理ビジュアルブックみたいな視覚に訴えるものが音楽本界にそうそう存在するものでもない。雑誌はヒーローインタビューがほとんどを占めている。
ヒーローインタビューは音楽を語りはするが奏ではしない、音楽そのものを読み物にするのは難しいのだ。
視覚に訴えるものがないとは書いたけれど、インタビューに必ず付随しているヒーローポートレートみたいなものはある。あれは視覚に訴えている。明らかに。
でも綺麗にお化粧して華々しい衣装を着た写真が音楽を奏でているわけではない、人物像と次のアルバムのヒントを語っているだけだ。
演奏中汗だくでカオがイッてる写真とかも、ああいうのを見て大体の音楽性が判別できたりもするけれど、気に入る音楽かどうか判別するのは難しい。
料理本だったら「塩何グラム、胡椒少々、牛乳何cc。濃い目に仕上げます」と書いてあればある程度の味の予想はつく。お、ミルク感たっぷりで好きそうですよとか。自分で料理をしない人だってミルクを大量投入しろと書いてあるレシピを見たらミルク感のする料理を想像し、大抵は的中するはず。
しかし「力強くて暴力的な音楽」とインタビューで答えている人の演奏を聞いてみたら意外とそうでもなかったということは多々ある。本人が思っている暴力的の程度が計り知れないし、演奏者の理想と実力に差があるのかもしれない。
インタビューでイングヴェイが好きと言い、イングヴェイのギタースタイルを真似ているとしても、必ずしもイングヴェイの様にギターを弾ける訳ではないもんですよ。
この差は何だ、何だろう。
多分経験値の差だ。
料理ならば毎日何かしら食っている。10歳の少年が365日3食きちんと食べていれば10950食。うるう年が2年あったら10956食。それに相当するくらい我々は音楽に慣れ親しんでいるのか。
舌と料理本体が必要なはずの料理マンガがマンガとして成立するのは、そこに料理経験値が溜め込まれているから、文字やイラストで表現してもそれなりに味の予想がつく訳であると。しかし料理ほどの経験値が溜まっていない上に明らかな勝利や対立関係のない音楽ジャンルでは、ここで美しい歌声が!とか皆が聞き惚れるギターソロが!とか言われても音楽が頭に浮かんでくるわけではない。
だから劇中で「ここで~なんたらかんたら(皆シーンとする)「凄いよお前ら!」」等という表現があっても、なんとなくモニョモニョした気分になってしまう。そら寒いというか何というか。
だから音楽マンガは、音楽をテーマとした「人間関係マンガ」「抗争マンガ」「恋愛マンガ」になってしまう。こういった別のテーマを設けた方がストーリーとして成り立ちやすい。
ろくでなしブルースはたまに仲間同士の馴れ合い話が入ることもあるけれど、他校とケンカしているストーリーの方が断然面白い。BLEACHは最近の馴れ合い加減がムカっぱら来るが、斬魄刀を使って戦ってたる時のほうが面白い。蟲師で蟲が出てこずにギンコと化野先生の会話で終わったら「同人ですか?」と思うだろ(あれちょっと違う?w。
大テーマがババンと本筋にやってきてこそそのマンガは面白いのだと思うんですけど、音楽マンガは音楽を本筋に持って来ても果たしてそれが盛り上がっているのかどうか理解しがたいので別筋を多用する事になる。すると音楽はストーリーのプチエッセンスとしての役割に追いやられ、別筋に用意した人間関係のもつれなどがメインになってしまう。
従って、音楽を本筋として実行しているマンガはモニョモニョしてしまう。
↑を実行してないマンガは音楽が関係している別のマンガになってしまう。
このジレンマが最近気になってしょうがない。
NANA (1)
↑音楽をテーマとした人間関係マンガ(ブッ。
BECK (Volume1)
↑音楽を本筋にしてモニョモニョするマンガ(w。
絶愛 1―1989 (1)
↑音楽をテーマとしたホモマンガ(いやそれは…
音楽をメインに人間関係や恋愛はプチエッセンスとして抑えたモニョモニョしないマンガってどんなのかなぁ。。

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Comments (Close):3

はる 05-06-26 (日) 18:27

初めまして。
音楽マンガもにょもにょ(笑)は確かにありますね。
「のだめカンタービレ」は読まれました?
クラシックだけど。

だる夫 05-06-29 (水) 6:11

>>1 はるさん
ああっ、わかりますか、ありがとうございます。
嫌いなんじゃないんだけど、なにかがもにょもにょするんですよね。なんでしょうコレ。
クラシックジャンルは割りとバンドものよりももにょもにょしません、コンクールとか大学のレッスンとかである程度体制が整ってるからでしょうかね。
ちなみによんだことないですー、今度読みたいなと思っています。

Talking in the 5th-Dimension 05-08-03 (水) 22:27

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7月20日のエントリーで、のだめカンタービレのドラマ化について話しましたら、コ…

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